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口唇炎・口角炎

口唇炎・口角炎

口唇炎や口角炎は、唇やその周辺の炎症を伴う疾患で、多くの方が経験する可能性のある一般的な症状です。唇が乾燥してひび割れたり、口角が痛みを伴って赤くただれたりすることで日常生活に支障をきたすこともあります。

症状

口唇炎

唇が赤く腫れたり、乾燥してひび割れたりする状態を指します。症状が進行すると、唇が痛みを伴い、皮がむけることもあります。原因としては、乾燥した環境、アレルギー反応、リップクリームや化粧品への接触過敏が挙げられます。

口角炎

口の端(口角)が赤くただれ、痛みやかゆみを伴う症状です。進行すると、ひび割れや出血が起こることもあります。原因として、唾液の過剰分泌、義歯の不適合、または細菌や真菌(カンジダ菌)の感染が関与していることがあります。

治療

保湿と外用薬

軽度の症状には、保湿剤や軟膏を使用することで症状の改善を図ります。特に、ヒアルロン酸やワセリンを含む保湿剤は効果的です。炎症が強い場合は、抗炎症作用のある外用薬を処方します。また、お子様の治療の際は、寝た後に親御さんがたっぷりと外用剤を塗布する、大人の場合には寝る前にたくさん外用剤を塗るなど、外用剤がのっている時間を長くする工夫を行っていただくことで、より効果的な治療が期待できます。

感染症への対応

細菌や真菌が関与している場合は、抗生物質や抗真菌薬を使用します。原因を特定するための診断を行い、適切な治療を進めます。

日常生活の注意点

口唇炎や口角炎の症状を予防・軽減するために、以下のような日常生活での注意点を取り入れましょう。

唇の保湿を心掛ける

保湿効果の高いリップクリームを使用し、乾燥を防ぎます。無香料や低刺激性の製品を選ぶとよいでしょう。

唇を舐めない

唇を舐める行為は、一時的に潤ったように感じても、唾液が蒸発する際にさらに乾燥を進めてしまいます。

刺激物を避ける

辛い食べ物や酸味の強い食品、アルコールは症状を悪化させることがありますので、控えることをおすすめします。