Rosacea

酒さ

酒さ

酒さ(しゅさ)は、顔に赤みや腫れ、小さな吹き出物が現れる疾患です。原因は完全には解明されていませんが、肌のバリア機能の乱れや血管の異常、さらには細菌やダニの影響など、さまざまな要因が関係していると考えられています。この病気は診断が難しく、治療を続けても再燃することが多いため、患者さんにとって悩みが大きい病気の一つです。

症状

酒さの主な症状は以下の通りです。

・顔(特に頬や鼻、あご、額)の赤み
・赤みが強くなると、ほてりや熱感を感じることがある
・赤みのある部分に小さな吹き出物(丘疹や膿疱)ができる
・血管が浮き出て見えることもある(毛細血管拡張)
症状は軽いものから重いものまでさまざまで、初めは「なんだか顔が赤いな」という程度ですが、放っておくと悪化することもあります。特に他の皮膚疾患(ニキビやアレルギー)と似ているため、自己判断せず、気になる症状があれば専門医に相談することをおすすめします。

治療

酒さは完治が難しいこともありますが、適切な治療を続けることで症状をコントロールできます。治療の基本は以下の2つです。

抗生物質の内服や外用

炎症を抑えるために抗生物質を使用します。医師が患者さんの症状に合わせて適切な薬を処方しますので、指示通りに使用しましょう。内服薬は数週間から数カ月かけて効果を見ますが、途中で症状が良くなったからといって自己判断でやめないようにしてください。

外用薬によるスキンケア

抗炎症作用のある外用薬を毎日継続して塗ることが重要です。外用薬は肌に合わない場合もあるので、気になる症状が出たら早めに医師に相談してください。
治療をしても再燃することがありますが、そのたびに早めに対処することで、症状の悪化を防ぎやすくなります。

日常生活の注意点

酒さの治療をより効果的にするためには、日常生活での工夫も欠かせません。

肌への優しさを意識したスキンケア

敏感肌用の低刺激な洗顔料や保湿剤を使い、ゴシゴシこすらずに丁寧に洗顔しましょう。アルコールや香料が含まれている製品は避けた方が良い場合があります。

紫外線対策を徹底する

紫外線は酒さを悪化させる原因の一つです。日焼け止めを毎日使い、外出時には帽子や日傘を活用してください。日焼け止めも低刺激なものを選ぶと安心です。

刺激を避ける

辛い食べ物や熱い飲み物、アルコールは、顔のほてりや赤みを悪化させることがあります。できるだけ避けるように心がけましょう。また、極端な温度変化も症状を悪化させることがあるため、冷暖房の効きすぎた環境には注意が必要です。

ストレス管理

ストレスが酒さの症状を悪化させることがあります。適度な運動や趣味を楽しむ時間を持つことで、心身のバランスを整えることが大切です。