Skin tags on the neck and armpits

くび・わきのいぼ

アクロコルドン(首や脇のいぼ)は、皮膚にできる良性の小さな腫瘍で、主に首やわきの下、胸元、まぶたなどに見られます。ここでは、アクロコルドンの原因、症状、治療法、そして日常生活での注意点についてわかりやすくご説明します。

アクロコルドンの原因

アクロコルドンは、皮膚の細胞が異常に増殖してできる小さなポリープ状の腫瘍です。特に、摩擦が多い部位や皮膚が薄くなりやすい部位に多く発生します。これらの正確な原因は完全には解明されていませんが、以下の要因が関係していると考えられています。

加齢

アクロコルドンは中年以降の方に多く見られます。年齢を重ねるにつれて皮膚が薄くなり、摩擦による刺激が影響を与えることがあります。

摩擦や圧力

首や脇、胸元などの皮膚が擦れやすい場所に発生しやすいです。衣類の圧迫や肌同士のこすれが原因となることがあります。

遺伝的要因

家族にアクロコルドンが多い場合、発症しやすいことがわかっています。

糖尿病や肥満

糖尿病や肥満の方は、皮膚が乾燥しやすく、摩擦が多くなるため、アクロコルドンができやすいと言われています。

ホルモンの影響

妊娠中やホルモンバランスの乱れによっても、発症しやすくなることがあります。

アクロコルドンの症状

アクロコルドンは、以下のような特徴を持っています

小さな隆起

サイズは数ミリから数センチまでさまざまで、最初は小さな丸いまたは突起した形状のものが多いです。

柔らかく、色は肌色または茶色

皮膚の色に似ていることが多いですが、茶色や黒っぽくなることもあります。

摩擦で発症

衣服の擦れや肌同士がこすれることで形成されることが多いです。最も多く見られるのは、首や脇の下、胸元、まぶたなどの部位です。

痛みはないが、圧迫感やかゆみが生じることがある

アクロコルドン自体は通常痛みを伴いませんが、サイズが大きくなったり摩擦を受けることで、不快感を感じることがあります。

アクロコルドンの治療法

アクロコルドンは良性の疾患であるため、必ずしも治療が必要なわけではありません。しかし、以下のような理由で治療を行うことがあります

見た目が気になる場合
摩擦や圧力で不快感が生じる場合
いぼが大きくなりすぎる前に取り除きたい場合

治療方法にはいくつかの選択肢があります。

切除(外科的手術)

はさみなどを用いていぼを取り除く方法です。比較的短時間で治療が終了します。傷口が小さく、回復が早いため、一般的に行われる方法です。

冷凍療法(クライオセラピー)

液体窒素を使っていぼを凍結させる方法です。痛みや腫れを最小限に抑えつつ、いぼを取り除くことができます。

レーザー治療

炭酸ガスレーザーを使用して、いぼを取り除く方法です。治療後の傷跡が目立ちにくく、再発のリスクも低いとされています。
これらの治療法は、専門医による診断と相談の上で決定されます。多くの場合、局所麻酔を使用して治療が行われ、日常生活に支障をきたすことなく、比較的短期間で回復します。

日常生活での注意点

アクロコルドンができた場合、以下のような日常生活の工夫をすると良いでしょう

摩擦を避ける

衣類やアクセサリーが肌に擦れる場所にできたアクロコルドンは、摩擦が原因で悪化することがあります。できるだけ摩擦を避けるように心がけましょう。

肥満や糖尿病の管理

アクロコルドンができやすい糖尿病や肥満の方は、健康的な体重を維持することが予防に繋がります。

自己判断での除去を避ける

アクロコルドンを無理に引っ張ったり切ったりすることは、感染や出血を引き起こす原因となります。不安な場合などは、専門医に相談しましょう。